高齢者の孤独 – 多くの高齢者が一人暮らしをしている

高齢者の孤独の問題が世界中で問題視されている。英国と米国では、65歳以上の高齢者の3人に1人が一人暮らしをしている。米国では、85歳以上の高齢者の半数が一人暮らしである。日本では65歳以上の高齢者の数が1億2711万人の人口の26.7%を占めている。中国、インド、シンガポール、韓国なども同様の問題に直面している。

昔は家族が高齢者の世話をしており、孤独が大きな懸念材料になることはなかった。現代の他国での高齢者の孤独を反映するように、日本では600万人以上が家族と遠く離れて一人暮らしをしている。この数字は今後20年で760万人に増加すると予想されている。

私たちはこうした問題を認識しているのだろうか?社会は気にかけているのか?日本のある作家は次のように述べている。「高齢者がますますわがままになっている。人間は適切な時期に死ぬ義務がある。」また、別の人物は「唯一の希望は親を捨てることである」と言っている。かつて日本人は年老いた親を食料のない山の頂上に捨てていた。近年では、安楽死や医師が幇助する自殺がそれに代わる方法として受け入れられつつある。

どんな人が捨てられるのか?末期患者か?認知症患者か?癌患者か?身体機能が一定のレベルまで悪化している人か?どのような状態になったら人生は生きる価値がなくなるのか?「適切な時」は誰が決めるのか?

心身の両面に医学的な問題を抱えている高齢者は多い。高齢者に最大の苦痛を与えるのは心理的な問題かもしれない。特にニューヨーク、東京、ロンドンなどの大都市では、多くの高齢者(数百万人)が1ヵ月、あるいは2ヵ月もの間、誰とも話をしないことがあるという衝撃的な統計結果が発表されている。

私たちはこうしたことを憂慮しているだろうか?私はそう思いたい。調査の結果、65%の人が何かできることがあるはずだと考えている。では、私たちに何ができるのか?新たな提案として次のようなものがある。

1. 「高齢者に新しいテクノロジーを教える」。家族はメールで連絡を取り合っているが、メールができない高齢者を無意識のうちに疎外している。

2. 「高齢者に声がけする」。家族、近隣住民、あるいは全く知らない人でも、高齢者を訪問し、買い物に行く場合は車に同乗するよう提案したり、社会活動に招くなど、端的に言えば、自分にできることを考える。

3. 「高齢者にスカイプを教える」。費用がかからない上に、遠方に住んでいる人にとって使いやすい。

4. 「コミュニケーション」。若者と高齢者という世代間のつながりを強化する。相手に関心を持つ。退職者たちはコミュニケーションによって孤独を克服できると考えている。

教皇フランシスコも「親を敬いなさい」という聖書の内容から、「高齢者を敬う」義務について言及している。

教皇は、現代社会において、「敬うこと」は「身体的または社会的状態により、そのままだと死んでしまう可能性がある、あるいは『死ぬよう仕向けられている』人たちを深く敬い、世話をする義務と考えることができる。高齢者を捨てる社会は死のウイルスに感染している」と説明している。

若者に向け、教皇は次のような結論を述べている。「高齢者が敬われない社会において若者に未来はない」。

ノボトニー・ジェローム、OMI

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Oblate Missionaries of Mary Immaculate (0MI)は 聖母献身宣教会 (オブレート 会)に所属するカトリックの司祭ならびに兄弟のグループです。私たちは 全ての人々 --特に貧しい人々 --が人間としての尊厳に対して、完全な自覚を勝ち取るために 努力しています。私たちは、声なき者の叫びを聞き、そして多くの人に聞いてほしい とがんばっています。正義への行動は、私たちの仕事に欠くことのできない部分であ り、抑圧と貧困の原因となる全てを変えようとしているのです。このように、私たち は、まさに命の誕生からその終わりまで、人間の尊厳を認識する社会を創ることにあ ずかっています。
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