アメリカのクリスチャン社会にポルノが深刻なほど浸透している。最近の調査の結果では、クリスチャンの男性の54%と女性の15%が、少なくとも月に1回定期的にポルノを鑑賞していることが示されている。その割合の高さは驚くべきものである。クリスチャンとは、神の創造した世界を尊重し、女性の尊厳を敬い、またそうした恥ずべき行為を拒絶し、社会においては反対を受ける印(a sign of contradiction)となる人々である。
なぜこの事態が重大であるのか。その主な理由は、ポルノが過度の精神依存であり、家族という構造を弱体化させるからである。ポルノは離婚の主な原因である。現実ではなく、ファンタジーの世界を描いたものである。人間の本質に反するまねごと遊びなのである。
Kevin B. Skinner, Ph.D.が「ポルノが原因で年間50万件の結婚が実際に破たんしているのか?」という興味深い記事を書いている。彼によると、Jill Manningという研究者が離婚事例の56%において、パートナーの一方がインターネットのポルノサイトに過剰な関心を示していたことを確認している。
別の情報源として、米国婚姻弁護士学会が2003年に350名の離婚弁護士に調査した結果、その3分の2が離婚の重大原因としてインターネットを挙げ、その半数以上の事例で、オンラインポルノへの過剰な関心が原因になっていることを報告している。
薬物と同様、ポルノには中毒性がある。Skinnerはもしこの数が正確なら、何か対策を打たなければならないと述べている。直近10年間、米国では毎年約100万件が離婚している。離婚する人の半数がポルノを原因としているなら、ポルノが原因で離婚するカップルは年間50万件ということになる。これは問題視されるべき統計結果である。
影響を受けるのは誰か?夫、妻、子供、つまりは家族全体である。ドイツで行われた調査の主著者は、ポルノを「新種のコカイン」と呼んでいる。男性と同じように女性も常習化しやすい。
結論を言えば、ポルノは夫と妻の両方に影響を与える。ファンタジーの世界を作り、自分の満足のために相手を利用することで、実際の関係をゆがめているのである。
クリスチャンの役割は何か?クリスチャンとは、神の愛の力でポルノの世界を超越する人物である。キリストのように、神の声をはっきりと聞くことができる。ポルノは悪である。私たちの社会でポルノが認められる場所はない。ポルノは家族という最高の喜びを破壊するのだ。
ノボトニー・ジェローム、OMI
2015年08月30日掲載
英語原文 ー The New Cocaine